AccessとPythonを連携させる方法（pyodbc編）

こんにちは、なかぜんです。
Accessでのデータ処理、便利だけど「もう少し自動化できたら…」と思ったことありませんか？
たとえば、定期的なデータ分析や外部システムとの連携。そんなときに力を発揮するのがPythonです。

今回は、AccessとPythonを連携させて、VBAでは難しい処理をPythonで代替する方法をご紹介します。
特に人気のpyodbcライブラリを使った接続方法や注意点も解説しますので、業務で活用したい方にぴったりです。

AccessとPythonをつなぐ「pyodbc」とは？
1. 事前に準備するもの
Accessに接続してデータを取得する基本コード
Accessから呼び出す場合（VBAからPython実行）
よくあるミス・注意点
業務での応用例
まとめ：連携で可能性は無限に広がる

AccessとPythonをつなぐ「pyodbc」とは？

pyodbcは、ODBCドライバを使ってAccessやSQL Serverなどのデータベースに接続するためのPythonライブラリです。
Accessに直接接続できるのが特徴で、.accdbファイルに対して読み書きが可能です。

事前に準備するもの

Python（3.x 推奨）
Microsoft Access Database Engine（64bit or 32bit）
pyodbcライブラリ（pip install pyodbcでインストール）
接続対象のAccessファイル（例：C:\data\sample.accdb）

Accessに接続してデータを取得する基本コード

それでは、実際にPythonからAccessへ接続し、データを取得するコードを見ていきましょう。


import pyodbc

# データベースファイルのパス
db_path = r'C:\data\sample.accdb'

# ODBC接続文字列
conn_str = (
    r'DRIVER={Microsoft Access Driver (*.mdb, *.accdb)};'
    rf'DBQ={db_path};'
)

# 接続処理
conn = pyodbc.connect(conn_str)
cursor = conn.cursor()

# データ取得例
cursor.execute('SELECT * FROM 商品マスタ')
rows = cursor.fetchall()

# 結果表示
for row in rows:
    print(row.商品名, row.単価)

cursor.close()
conn.close()

ポイント解説：

conn_strの中でDRIVERとDBQ（ファイルパス）を指定します
AccessのバージョンやPythonのbit数と一致するODBCドライバが必要です
fetchall()で結果をリスト形式で取得し、ループで表示しています

Accessから呼び出す場合（VBAからPython実行）

逆に、Access（VBA）からPythonスクリプトを実行することも可能です。以下のようにShell関数でPythonを呼び出します。


Sub RunPythonScript()
    Dim pyScript As String
    pyScript = """C:\Scripts\access_query.py"""
    Shell "python " & pyScript, vbNormalFocus
End Sub

注意：Pythonのパスが環境変数に通っていない場合は、"C:\Path\To\Python.exe"でフルパス指定が必要です。