こんにちは、なかぜんです。
「Accessで作ってきた業務システム、そろそろWebアプリにしたいな…」そんな声を最近よく耳にします。
社外からのアクセスやモバイル対応、複数ユーザーでの同時利用。Accessだけでは少し難しい…そんな場面、増えてきましたよね。
でも「何に乗り換えればいいの?」と悩んでいる方も多いはず。
今回は、AccessからWebアプリに移行するための選択肢や実装例、注意点までやさしく解説していきます。
AccessのWebアプリ化、なぜ必要?
まず前提として、なぜAccessをWeb化したいのかを整理してみましょう。
- 社内だけでなく社外(リモート)でも使いたい
- スマホやタブレットでも動かしたい
- インストール不要のアプリにしたい
- 今後の保守・運用をクラウドベースにしたい
このような理由から、Webベースのアプリケーションへの移行が注目されています。
Accessの代替候補はこれだ!
1. Power Apps(Microsoft公式)
Accessユーザーにとって一番親和性が高いのがPower Appsです。
SharePointやDataverseと組み合わせることで、Access的なフォームを簡単にWeb化できます。
💡特徴
- ノーコード・ローコード開発
- Microsoft 365との連携が簡単
- スマホ・タブレット対応
🔧実装イメージ
' Accessでよくある「顧客マスタ」をPower Appsに
' Dataverseにテーブルを作り、Power Appsでフォームを自動生成
' フィルター例(Power Fx)
Filter(顧客テーブル, 地域 = "関東")
Accessのクエリ的な発想で、Filter関数を使えます。
2. Supabase(PostgreSQL+認証付きクラウドDB)
もっと自由に設計したいならSupabaseがおすすめ。PostgreSQLベースでSQLも使え、認証やストレージも最初から用意されています。
💡特徴
- 完全無料プランあり
- SQLがそのまま使える
- FlutterやNext.jsとの相性が良い
🔧実装コード(例:Flutter + Supabase)
final response = await supabase
.from('customers')
.select()
.eq('region', '関東');
Accessで「地域=’関東’」のクエリを書いていた方にもわかりやすいですね。
3. Flutter(クロスプラットフォーム開発)
モバイル対応を本格的に考えているなら、Flutterも有力候補です。Supabaseと組み合わせることで、業務アプリもサクサク作れます。
💡特徴
- iOS/Android/Windowsに同時対応
- デザインの自由度が高い
- Dart言語(覚えやすい!)
🔧実装画面イメージ
たとえば「顧客一覧」画面をListViewで表示する場合:
ListView.builder(
itemCount: customers.length,
itemBuilder: (context, index) {
return ListTile(
title: Text(customers[index]['name']),
subtitle: Text(customers[index]['region']),
);
},
)
Accessの連続フォームと似たイメージです。
注意点とよくあるミス
- Access特有の「フォームロジック」をそのまま移行しようとしない
- Accessの「結合クエリ」はWebアプリ側で再現に工夫が必要
- 業務用アプリでは「認証・権限設計」が重要
特に、複雑な結合クエリやVBAロジックは一度整理・再設計するのがコツです。
応用ポイント:Accessとの併用もアリ
すべてを一気に乗り換えず、段階的にWeb化する方法もあります。
- マスタ管理はAccessのまま
- 外出先入力用フォームだけPower Appsに
- 帳票印刷はAccessでPDF生成
「得意なところはAccess」「Web化したいところは外部ツール」と使い分けるのも実務的です。
まとめ:Accessの延長線上にある選択肢
AccessからWebアプリに移行するには、目的や開発スキルに応じて選択肢が変わります。
- Power Apps:Accessユーザー向けの一番簡単なWeb化
- Supabase:自由度高く開発したい人向け
- Flutter:スマホアプリやUIにこだわりたい方向け
いきなり全移行ではなく、「少しずつ試す」ことから始めてもOK。
「なかぜん」も最初はPower Appsから触ってみて、次第にSupabaseやFlutterにステップアップしました。
▶次のステップ
この記事を読んで「やってみたい」と思った方は、まずPower Appsの無料体験を試してみてください。
少しずつ進めていく中で、自分に合ったWebアプリ開発の形が見えてきますよ。
それでは、また次回お会いしましょう!
――なかぜん
