こんにちは、なかぜんです!
Accessで業務アプリを作ったはいいけれど、「うっかりデータを壊してしまったらどうしよう…」「他の人が触って壊さないか心配…」なんて不安、ありませんか?
今回は、Access初心者〜中級者の方に向けて、「Accessファイルを安全に運用するための基本と応用テク」をご紹介します。
この記事を読めば、あなたのAccessアプリがより安心・安全に運用できるようになりますよ!
1. Accessファイルが壊れる原因とは?
Accessファイル(.accdb)は単一ファイル形式なので、正しく運用しないと壊れやすいのが実情です。
主な原因
- 複数ユーザーによる同時編集
- ネットワークドライブ上での直接編集
- 突然の電源断や通信切断
まずは「正しい運用環境づくり」が大切です。
2. ファイル分割で安全性アップ
Accessでは、「フロントエンド」と「バックエンド」の分割が定番です。
構成の例
- バックエンド:テーブル(共有データ) → サーバーや共有フォルダに配置
- フロントエンド:フォーム・クエリ・レポート・VBA → 各ユーザーのPCに配置
これにより、同時編集の競合やデータ破損リスクを軽減できます。
3. 自動バックアップの仕組みを作ろう
いざという時のために、定期的なバックアップは必須です。
以下は、Accessの起動時にバックエンドファイルを自動コピーするVBAのサンプルです。
' バックアップを保存するVBA
Private Sub Form_Load()
Dim src As String
Dim dst As String
src = "\\server\data\MyApp_BE.accdb"
dst = "C:\Backup\MyApp_BE_" & Format(Now, "yyyymmdd_hhnnss") & ".accdb"
FileCopy src, dst
End Sub
解説:
このコードはフォーム起動時に実行され、サーバー上のバックエンドファイルを「日付付き」でローカルに保存します。
4. パスワード設定やアクセス制御も活用しよう
Accessファイルには「パスワード保護」をかけることができます。設定方法:
- Accessファイルを開く
- [ファイル] → [情報] → [データベースの暗号化]
- パスワードを設定
また、フォームごとに「ユーザー権限」を制御することで、誤操作のリスクをさらに下げられます。
5. よくあるミスとその防止策
ミス例1:直接ネットワーク上のファイルを開いて作業
→必ずローカルにフロントエンドを配置しましょう。
ミス例2:毎日上書き保存だけしていてバックアップなし
→自動バックアップをVBAで組むのが安心です。
ミス例3:パスワード未設定のまま共有
→意図しない編集や情報漏洩につながる恐れも。
6. 応用ポイント:読み取り専用で起動させる
「データを見せたいけど編集はさせたくない」時には、読み取り専用で起動させましょう。
' 読み取り専用で開く場合の起動パス(ショートカット)
MsAccess.exe "C:\MyApp\MyApp.accdb" /ro
このオプションを使えば、編集不可の状態でAccessを起動できます。
7. まとめ:安全運用のポイントを押さえよう!
Accessファイルの安全運用で大切なのは、次の3点です:
- ファイル分割(FE/BE)で同時編集のリスクを回避
- バックアップの自動化で安心運用
- パスワードや読み取り専用モードで誤操作を防止
「Accessって壊れやすいから怖い…」と思っていた方も、今回の内容で「これなら大丈夫かも!」と思ってもらえたのではないでしょうか?
それでは、なかぜんでした!
