「Accessのクエリってよく聞くけど、何ができるの?」
はじめてAccessを使う方の多くが戸惑うのが、「クエリ」という機能。
私も最初は「何か難しそう…」と感じていました。
でも安心してください!
クエリを使いこなせるようになると、データの抽出・分析・加工がぐっと楽になります。
今回は、そんなクエリの中でも最も基本となる「SELECTクエリ」について、やさしく丁寧に解説します♪
Accessの現場で30年近く使ってきた「よっしー」が、初心者さんでもつまずかないようにお届けします!

クエリとは?Accessでの役割を知ろう
クエリ(Query)は、「データベースに対する質問」のようなもの。
Accessでは、複数のテーブルにまたがったデータを抽出したり、特定の条件で絞り込んだり、並べ替えたりすることができます。
クエリを使えば、たとえばこんなことが簡単にできるようになります:
- 「東京都に住んでいる顧客だけを抽出」
- 「売上が高い順に並べる」
- 「ある期間の注文件数をカウント」
SELECTクエリの基本構文
SELECTクエリは、データを抽出するためのもっとも基本的なSQL(データベース言語)の1つです。
基本形
SELECT フィールド名 FROM テーブル名;
たとえば「顧客テーブル」から「顧客名」と「住所」だけを表示したい場合は、次のようになります:
SELECT 顧客名, 住所 FROM 顧客テーブル;
条件を指定するには(WHERE句)
「東京都の顧客だけ」に絞りたいときは、WHERE
句を使います。
SELECT 顧客名, 住所 FROM 顧客テーブル WHERE 住所 LIKE '東京都%';
並び替え(ORDER BY句)
SELECT 顧客名, 売上 FROM 顧客テーブル ORDER BY 売上 DESC;
↑ 売上の高い順(DESC=降順)に並べます。
Access画面でのクエリ作成手順
① クエリデザインを開く
「作成」タブ → 「クエリデザイン」をクリック。
② 対象のテーブルを追加
「顧客テーブル」など、抽出したいテーブルを選びます。
③ 抽出したいフィールドを選ぶ
「顧客名」「住所」など、必要な項目をダブルクリックで追加。
④ 抽出条件を入力(WHERE句に相当)
たとえば「住所」に「Like ‘東京都*’」と入力すれば、東京都のデータだけ抽出されます。
⑤ 実行して結果を確認!
上の「実行」ボタンを押すと、結果がデータシートで表示されます。
よくあるミスと注意点
- 全角と半角の違いに注意(例:= ‘東京’ と = ‘東京’ は同じに見えて違う)
- 文字列にはシングルクォーテーション(’ ‘)が必要
- 日付条件には # で囲む(例:#2024/04/01#)
応用編:複数テーブルを結合する(INNER JOIN)
「顧客」と「注文」など、複数のテーブルを関連付けて抽出したいときは、INNER JOIN
を使います。
SELECT 顧客.顧客名, 注文.注文日
FROM 顧客
INNER JOIN 注文 ON 顧客.顧客ID = 注文.顧客ID;
↑ 顧客とその注文情報を一緒に表示する便利な書き方です。
まとめ:クエリでデータ分析がもっと簡単に!
今回は、Accessのクエリ、特に「SELECTクエリ」の基礎について解説しました。
- クエリはデータベースに「質問」する機能
- SELECT文で必要なデータだけを抽出可能
- WHERE句で条件指定、ORDER BYで並べ替えができる
まずは簡単なSELECTクエリから始めてみて、少しずつ応用にチャレンジしていきましょう!
