こんにちは、Accessブロガーのなかぜんです。
クエリが遅い…そんな悩みありませんか?
「フォームを開くのに時間がかかる」「集計クエリが重い」「とにかく動作が遅い」…Accessを使っていて、そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
この記事では、Access初心者〜中級者の方向けに、クエリのパフォーマンスを改善する具体的な方法を、やさしく・丁寧に解説していきます。
業務効率もグッと上がりますので、ぜひ最後まで読んで実践してみてくださいね!
よくある原因と改善のヒント
1. 不要なフィールドを取得していない?
クエリで「SELECT * FROM~」のようにすべてのフィールドを取得すると、データ量が増えて遅くなります。
悪い例:
SELECT * FROM T_売上;
良い例:
SELECT 売上日, 顧客名, 金額 FROM T_売上;
使うフィールドだけを指定することで、処理が軽くなります。
2. インデックスが設定されている?
検索条件(WHERE句)に使うフィールドには、インデックスを設定しましょう。
例:検索条件が「WHERE 顧客ID = 123」の場合、「顧客ID」フィールドにインデックスがあると高速化されます。
インデックスは、テーブルのデザインビューで設定できます。
3. 不要な関数を使っていない?
WHERE句やJOIN句に関数を使うと、インデックスが効かなくなり、処理が遅くなります。
悪い例:
WHERE Format(日付, "yyyy-mm") = "2024-05"
良い例:
WHERE 日付 >= #2024/05/01# AND 日付 < #2024/06/01#
可能な限り、日付や数値の範囲指定で絞り込むのがコツです。
実際のクエリ画面例(イメージ)
下図は、売上クエリで「日付」と「金額」のフィールドだけを抽出し、月別の集計を行っている例です。
※Accessクエリデザインビューのイメージを挿入
よくあるミスと注意点
- JOIN条件を忘れてレコードが激増
- 並び替え(ORDER BY)を多用している
- サブクエリのネストが深くなりすぎている
特に注意したいのは、テーブルのリレーションが曖昧なままJOINしてしまうこと。必要以上にレコードが増えてしまうと、パフォーマンスに大きな影響が出ます。
さらに一歩進んだ改善テクニック
① クエリの階層を分ける
一つのクエリで全部済ませようとすると重くなります。ステップごとに分けたクエリにすると、パフォーマンスも見直しも楽になります。
② 一時テーブルを活用する
集計結果や中間データを一時テーブルに保存して、別の処理で再利用することで、毎回の処理負荷を軽減できます。
③ VBAで処理を分離する
どうしてもクエリだけで処理しきれない場合は、VBAでデータを一括処理するという選択肢もアリです。
DoCmd.SetWarnings False
DoCmd.RunSQL "DELETE FROM T_集計結果"
DoCmd.RunSQL "INSERT INTO T_集計結果 SELECT 月, SUM(金額) FROM T_売上 GROUP BY 月"
DoCmd.SetWarnings True
処理が重くてフリーズしがちな場面では、VBAによるバッチ処理がとても有効です。
まとめ:クエリの見直しが第一歩!
今回は、Accessクエリのパフォーマンス改善について解説しました。
- 使うフィールドだけを選ぶ
- インデックスを正しく設定する
- 関数を避けて範囲指定で絞る
- クエリを分割・整理する
ちょっとした工夫で、クエリの動作は驚くほど速くなります!
次のステップとしては、VBAとの連携やSQLの高度な最適化にチャレンジしてみてもいいですね。
「Access、まだまだ奥が深いなぁ」と思っていただけたらうれしいです♪
