Accessでメール送信機能を組み込む方法【初心者向けVBA解説】

Accessのフォームからメールを送りたい…そのお悩み解決します！
基本の流れ：AccessとOutlookを連携させる
1. 必要な環境
2. 実装の全体像
実際のコードと解説
1. フォームのボタンに以下のコードを設定しましょう
2. コードのポイント解説
注意点とよくあるミス
応用ポイント：本文にレコードの内容を差し込む
まとめ：Accessでもここまでできる！
1. 次のステップ

Accessのフォームからメールを送りたい…そのお悩み解決します！

こんにちは、なかぜんです！

「Accessで作ったシステムから直接メールを送れたら便利なのに…」と思ったことはありませんか？

例えば、納品書や見積書の送信、問い合わせ内容の通知など、Accessにちょっとしたメール送信機能があるだけで業務の効率がぐんと上がります。

この記事では、Access初心者でも安心して取り組めるように、Outlookを使ったメール送信機能の作り方を、やさしく丁寧に解説していきます。

基本の流れ：AccessとOutlookを連携させる

必要な環境

Microsoft Access（バージョン問わず）
OutlookがインストールされているPC

AccessとOutlookはMicrosoft製品同士なので、VBAを使えば簡単に連携できます。

実装の全体像

フォームにボタンを配置する
VBAでOutlookを呼び出してメールを作成する
宛先・件名・本文などを設定して送信

実際のコードと解説

フォームのボタンに以下のコードを設定しましょう

Private Sub cmdSendMail_Click()
    Dim olApp As Object
    Dim olMail As Object

    ' Outlookを起動（既に開いていればそれを使用）
    On Error Resume Next
    Set olApp = GetObject(, "Outlook.Application")
    If olApp Is Nothing Then
        Set olApp = CreateObject("Outlook.Application")
    End If
    On Error GoTo 0

    ' メールアイテムの作成
    Set olMail = olApp.CreateItem(0) ' 0はメールアイテムの定数

    With olMail
        .To = "example@example.com"         ' 宛先
        .CC = ""                             ' CC（必要に応じて）
        .Subject = "テストメール"           ' 件名
        .Body = "これはAccessから送信したメールです。"  ' 本文
        .Send                                ' 送信（.Displayにすれば確認画面付き）
    End With

    MsgBox "メールを送信しました！", vbInformation
End Sub

コードのポイント解説

GetObjectでOutlookを取得、起動していない場合はCreateObjectで起動
CreateItem(0)でメールアイテムを新規作成
.Sendで即送信。確認したい場合は.Displayに変更

注意点とよくあるミス

Outlookがインストールされていないと動作しません
セキュリティ警告が出る場合があります（Outlookのバージョンによる）
宛先アドレスが空だとエラーになるので、事前にチェックすると安心です

応用ポイント：本文にレコードの内容を差し込む

より実用的にするために、テーブルのデータをメール本文に差し込む例をご紹介します。

Dim customerName As String
customerName = Me.txtCustomerName ' フォームのテキストボックスから取得

.Body = customerName & "様、いつもありがとうございます。" & vbCrLf & _
        "ご注文内容を確認させていただきます。"

このように、フォーム上の値を動的に本文に入れることで、一人ひとりにカスタマイズされたメール送信が可能になります。