Accessでフロントエンド/バックエンドを分離するメリットとは?初心者向けに解説

Access
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~業務効率化の第一歩、データベース分離のすすめ~

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こんな悩み、ありませんか?

「複数人でAccessファイルを使うと、すぐに壊れてしまう…」「ネットワーク上で動作が重い…」
そんな悩みをお持ちの方におすすめなのが、Accessのフロントエンド/バックエンド分離です。

これは、画面やクエリの部分(フロントエンド)とデータそのもの(バックエンド)を別ファイルに分けて管理する方法です。実は、これをするだけでトラブルの発生率をぐっと減らすことができるんです。

フロントエンドとバックエンドとは?

それぞれの役割を理解しよう

  • バックエンド:テーブル(データ)だけを保持するファイル
  • フロントエンド:フォーム、レポート、クエリ、VBAなどを含むファイル

Accessでは、データと操作画面が同じファイルに入っていることが多いですが、それをあえて分けることで以下のようなメリットがあります。

分離のメリット3選

  1. 複数ユーザーでも安定稼働
    同時編集によるファイル破損のリスクが減ります。
  2. 更新が楽になる
    画面や処理を変更しても、データには影響を与えません。
  3. バックアップ・管理がしやすい
    データと画面が別なので、それぞれに適した保管方法がとれます。

実際にやってみよう!分離の手順

手順1:バックエンドファイルを作る

元のAccessファイル(例:販売管理.accdb)を開いたら、
[ツール] > [データベースツール] > [データベースの分割] を選びます。

手順2:リンクテーブルを作成

自動で「販売管理_be.accdb」が作られ、テーブルがそこへ移されます。
フロントエンド側のファイルからは、リンクテーブルとして参照されるようになります。

コード補足:リンクエラーを防ぐVBA

' 起動時にリンク切れをチェック
Private Sub Form_Load()
    Dim tdf As DAO.TableDef
    On Error Resume Next
    For Each tdf In CurrentDb.TableDefs
        If Len(tdf.Connect) > 0 Then
            tdf.RefreshLink
        End If
    Next tdf
End Sub

このコードを「スプラッシュフォーム」などに入れておくと、リンク切れ対策に役立ちます。

よくあるミスと注意点

  • ネットワークパスの変更でリンク切れ:共有フォルダの場所が変わるとリンクが無効になります。
  • テーブルの直接編集禁止設定:ユーザーがテーブルに直接アクセスしないように設定しましょう。
  • リンク再設定の手間:再リンク用のVBAツールを準備しておくと安心です。

応用ポイント(中級者向け)

リンク先を自動設定するVBAツールを作ろう

ユーザーPCによってバックエンドファイルのパスが変わる場合、VBAで自動再接続する機能を作ると便利です。

Public Function 再接続(新パス As String)
    Dim tdf As DAO.TableDef
    For Each tdf In CurrentDb.TableDefs
        If Len(tdf.Connect) > 0 Then
            tdf.Connect = ";DATABASE=" & 新パス
            tdf.RefreshLink
        End If
    Next tdf
End Function

ログイン時にこの関数を呼び出すことで、ユーザー環境に応じた自動リンクが実現できます。

まとめ:やってみよう!ファイル分離

Accessのフロントエンド/バックエンド分離は、業務効率と安定性の大きな鍵です。
初心者の方でも、ウィザードと少しのVBAで手軽に導入できます。

次のステップ:
・再接続機能を含めたスタートアップフォームを作ってみる
・分離後の配布方法を検討する(例:フロントエンドを配布用フォルダにまとめる)

この記事をきっかけに、「もっと使いやすく、安全なAccess環境づくり」にチャレンジしてみましょう!

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