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マクロ vs VBA:どちらを使うべきか?判断基準

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Access
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こんにちは、「なかぜん」です。Accessの自動化・業務効率化をお手伝いする中で、「マクロとVBA、どっちを使うのがいいの?」という質問をよくいただきますよね。使い分けを間違えると、あとで保守が大変になったり、パフォーマンスに悩んだりすることもあります。でもご安心ください。この記事では、上級者の皆さんが「どちらを使うべきか」の判断基準を、わかりやすく・優しく・丁寧にお伝えします。

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1.導入:共感とメリット提案

「すぐに業務を自動化したいけど、マクロだと限界がある気がする…でもVBAは改修が大変かも…」。そんな悩みを抱えていませんか? なかぜんが実際に使ってきた経験から、それぞれの特徴と使い分けのコツをお伝えすれば、「自分で判断できる」と感じてもらえるはずです。この記事を読み終える頃には、現場のニーズに応じて主体的に選択できるようになりますよ。

2.見出し構成

2‑1.マクロの特徴とメリット

Accessのマクロは、GUI上で操作を定義していくスタイル。コーディング不要で、すばやく自動化できるのが強みです。

  • 簡単なフローならすぐ組める:例えばレポート印刷やフォーム開閉など、単純タスクを直感的に自動化可能。
  • セキュリティが比較的シンプル:VBAよりセキュリティ警告も少なく、非エンジニアでも扱いやすい。

2‑2.VBAの特徴とメリット

VBA(Visual Basic for Applications)は、Accessのバックエンド処理にも深くアクセスできるプログラミング手段です。

  • 処理の柔軟性・拡張性が高い:SQL実行、レコード処理、API呼び出しなど、自由自在。
  • コード管理・再利用がしやすい:標準モジュールにまとめてメソッド化でき、メンテナンスも容易。
  • パフォーマンス最適化が可能:DoEventsやレコードセット、エラー処理を細かく制御可能。

3.実際のコード例

3‑1.マクロ例:フォームを開いてレポート印刷

<!-- Access マクロ(GUI)で定義する操作 -->
アクションシーケンス:
1. OpenForm → フォーム名:「社員一覧」, ビュー:「フォームビュー」
2. ApplyFilter → フィルター:「部門='営業'」
3. OpenReport → レポート名:「営業日报告」, ビュー:「プレビュー」
4. PrintOut → プリンター:「既定のプリンター」
5. Close → オブジェクト:「フォーム”, 対象:「アクティブフォーム」

解説:GUIで「フォームを開く → フィルター → レポート開く → 印刷 → 閉じる」を順に定義。コード不要・直感的に設定できます。ただし、複雑な条件分岐やエラー処理が必要になると限界が。

3‑2.VBA例:特定部門のレポートを印刷

Private Sub PrintSalesReport()
    On Error GoTo ErrHandler
    Dim db As DAO.Database
    Dim rst As DAO.Recordset
    Set db = CurrentDb()
    Set rst = db.OpenRecordset("SELECT * FROM T_社員 WHERE 部門='営業'")

    If rst.EOF Then
        MsgBox "営業部の社員がいません。", vbInformation
        GoTo Cleanup
    End If

    DoCmd.OpenReport "営業日报告", acViewPreview
    DoCmd.ApplyFilter , "部門='営業'"
    DoCmd.PrintOut acPrintAll
    DoCmd.Close acReport, "営業日报告"

Cleanup:
    rst.Close
    Set rst = Nothing
    Set db = Nothing
    Exit Sub

ErrHandler:
    MsgBox "エラーが発生しました:" & Err.Description, vbExclamation
    Resume Cleanup
End Sub

解説:DAOで対象レコードを取得して条件チェック、エラー処理付き。マクロに比べるとコード量は増えますが、処理の流れが明確で拡張性も高いです。

4.注意点やよくあるミス

  • マクロで複雑な処理を無理に組むと、見づらくなる:フローが長くなると保守性が低下。
  • VBAでエラー処理を甘くすると、その後の処理が止まる:`On Error`や後片付け(オブジェクト解放)を必ず実装。
  • パフォーマンスに盲点:大量データ処理はDAO/ADOの利用や、処理のバルク化で高速化を。
  • セキュリティ設定の違い:マクロは信頼済み配置が必要な場合があり、VBAは署名があると安全性が向上。
  • 他の人が読みにくいコード:コメントやモジュール構成を工夫して、共同開発にも配慮を。

5.応用ポイント

ここからは、上級者ならではの応用アイデアです。

5‑1.マクロとVBAのハイブリッド活用

簡単なフローはマクロ化し、複雑な処理だけVBAに委ねる。マクロからVBAプロシージャを呼び出すこともできます。

5‑2.コードテンプレート化

よく使う処理(例:エラーハンドリング、DAOオープン/クローズなど)をモジュール化しておき、インポートして使えるようにすると、制作速度と品質が両立できます。

5‑3.外部システムとの連携

VBAなら、Excel操作やファイルI/O、Web APIとの通信も可能。たとえばREST APIを呼んでデータ連携したり、外部CSVを取り込む処理などをマクロレベルで実現できるのはVBAならではです。

5‑4.パフォーマンス最適化の工夫

大量データ処理では、DAOによるバッチ処理やクエリの使いまわしを活用。`BeginTrans/CommitTrans`でトランザクション制御を追加すればより安心です。

6.まとめ:学べたこと+次のステップ案内

この記事では、マクロとVBA、それぞれの特徴判断すべきポイント、そして実例と注意点を通じて、“どちらを使うべきか自分で選べる力”が身につくことを目指しました。

改めて整理すると:

  • マクロは「直感的」「すぐできる」が強み。ただし複雑化には注意。
  • VBAは「柔軟で拡張性高い」。エラー処理やパフォーマンス、可読性に配慮すれば、最強の武器になる。
  • ハイブリッドやテンプレート化、外部連携など、さらに高いレベルの活用も可能。

次のステップとしては:

  • 実際の業務フローに対して、「これはマクロで十分か? VBAにすべきか?」と問いかけてみましょう。
  • 今日ご紹介したテンプレートに手を加えて、自分だけのコードベースを育ててみてください。
  • こまったら、コメントや修正案など、お気軽にご相談くださいね。「なかぜん」がいつでも応援しています!

それでは、Access自動化ライフを楽しんでくださいね。「なかぜん」より。