こんにちは、なかぜんです!
今日は「Accessで構築した業務システムの引き継ぎ」に関するお話です。
「開発者が退職してしまった」「社内にAccessがわかる人がいない」といった悩み、けっこう多いですよね。
でも大丈夫!この記事を読めば、Accessの引き継ぎで押さえるべきポイントがしっかりわかりますよ。
1. 引き継ぎ前に確認しておくべき基本情報
① フロントエンドとバックエンドの分離
Accessシステムは、データ部分(バックエンド)と画面・ロジック部分(フロントエンド)が分かれていることが多いです。
まずは、ファイル構成を確認しましょう。
たとえば:
- DB_FE.accdb(フロントエンド)
- DB_BE.accdb(バックエンド)
② どこにファイルが保存されている?
ネットワークドライブやローカルPCなど、設置場所も重要です。
移動するとリンクが切れるので注意しましょう。
2. VBAコードの把握とチェック方法
Accessでは、VBAで業務ロジックを組んでいるケースが多いです。
そのため、次のような点をチェックしておきましょう。
① モジュールの中身を確認しよう
Sub サンプル処理()
Dim rst As DAO.Recordset
Set rst = CurrentDb.OpenRecordset("T_受注")
Do Until rst.EOF
Debug.Print rst!受注ID
rst.MoveNext
Loop
rst.Close
Set rst = Nothing
End Sub
このコードは、受注テーブルのレコードを1件ずつ処理する例です。
こういったループやSQLの実行部分は、必ず内容を把握しておきましょう。
② フォームやレポートのイベントも要チェック
たとえば「ボタンをクリックしたときの処理」などは、フォームのプロパティからイベントタブで確認できます。
3. よくあるミスと注意点
- リンクテーブルが切れて動かない
→Linked Table Manager(リンクテーブル マネージャー)
で再接続できます。 - 参照設定が不足してエラーが出る
→ VBAエディタで「ツール」→「参照設定」を確認しましょう。 - パスワードが不明で開けない
→ 元開発者からの引き継ぎ情報を探す、または管理者と連携を。
4. 応用ポイント:ドキュメント化しておこう
中級者向けとしておすすめなのが、構成のドキュメント化です。
おすすめの記載項目
- 画面構成(フォーム名・目的)
- テーブル構造(主キー・リレーション)
- 処理の流れ(主なプロシージャ名)
- ユーザー権限やマクロ定義
ExcelやWordにまとめるだけでも、次の担当者が安心して引き継げます。
5. まとめ:引き継ぎは「見える化」と「整理」がカギ
Accessで作られたシステムの引き継ぎには、
- ファイル構成の把握
- VBAコードの理解
- リンクテーブルや参照設定のチェック
といったポイントが重要です。
慌てず順を追って確認していけば、きっと引き継ぎもうまくいきますよ。
次のステップは?
「Accessのドキュメントテンプレートを作ってみる」「簡単な機能追加にチャレンジしてみる」といった応用も、ぜひ試してみてくださいね。
それでは今回はここまで。
なかぜんでした!
