「AccessでExcelや他のデータベースと接続しようとしたら、エラーで止まってしまった…」そんな経験はありませんか?
業務でよく使う外部データの取り込みですが、ちょっとした設定ミスや環境の違いで思わぬトラブルが起きることも。この記事では、そんな外部データ接続エラーの原因と対策を、やさしく丁寧に解説していきます。
よくあるエラーとその原因
1. ファイルが見つからない・アクセスできない
一番よくあるのが「ファイルが存在しない」「ネットワーク上のファイルにアクセスできない」などのエラーです。
たとえば、Excelファイルをリンクテーブルとして接続していた場合、次のようなエラーになります:
ODBC--接続できません。
'xxxxx.xlsx' ファイルが見つかりません。
主な原因:
- ファイルの場所が変わっている
- ネットワークドライブに接続されていない
- ファイルの拡張子や形式が変わっている
2. ODBC ドライバが正しく動いていない
SQL Serverや他のDBと接続している場合は、ODBC設定の問題が原因になることがあります。
例:
ODBC--呼び出しに失敗しました。
主な原因:
- ODBCドライバがインストールされていない
- DSNの設定ミス(名前や認証情報)
- 32bitと64bitの不一致
エラーを防ぐためのポイント
1. フルパスでの管理が安心
リンクテーブルのパスが相対的な位置になっていると、PCや環境が変わったときに「ファイルが見つからない」エラーになります。
VBAを使って動的にリンクし直すと安全です。
' Excelファイルを再リンクする例
Sub ReLinkExcel()
Dim db As DAO.Database
Dim tdf As DAO.TableDef
Set db = CurrentDb
For Each tdf In db.TableDefs
If tdf.Name = "リンク_Excel" Then
tdf.Connect = "Excel 12.0 Xml;HDR=Yes;IMEX=2;ACCDB=Yes;Database=C:\Data\sample.xlsx"
tdf.RefreshLink
End If
Next
MsgBox "リンクを更新しました"
End Sub
解説:リンクテーブルの「Connect」プロパティを変更し、再リンクを行っています。ファイルパスを正確に指定すれば、エラーを防げます。
2. ODBC設定は64bit/32bitに注意!
Accessが32bit版の場合、64bitのODBCでは接続できません。必ず一致させましょう。
ヒント:
「ODBCデータ ソース アドミニストレーター」は32bit版と64bit版で別々に存在しています。
よくあるミスと注意点
- Excelを開いたままリンクしようとしてエラーが出る
- ファイル名に全角スペースや記号が含まれていて認識できない
- Accessのバージョン違いによる接続プロパティの不一致
応用:リンクエラーを検知して自動修復する
中級者向けになりますが、起動時にリンクテーブルの接続チェックを行い、エラーがあれば自動修復する仕組みも作れます。
' リンクエラーを検知する関数
Function CheckLinks()
Dim tdf As DAO.TableDef
On Error Resume Next
For Each tdf In CurrentDb.TableDefs
If Len(tdf.Connect) > 0 Then
tdf.RefreshLink
If Err.Number <> 0 Then
MsgBox "リンクエラー: " & tdf.Name
Err.Clear
End If
End If
Next
End Function
このようにすれば、Accessを開いたときに自動でチェック&警告を出すこともできます。
まとめ:エラーに強いAccessを目指そう!
今回は、Accessと外部データの接続エラーの原因と対策について、実例を交えてご紹介しました。
学べたこと:
- リンク先ファイルやODBCの基本的なチェック方法
- VBAでの接続更新方法
- エラー検知の自動化テクニック
「なんだか難しそう…」と思っていた方も、ちょっとした工夫でトラブルを未然に防ぐことができます。
それではまた、なかぜんでした♪
