Accessファイルを社内の共有フォルダに置いて、みんなで使っているけど…
「最近ファイルが壊れた…」「動作が遅くてイライラ」なんてこと、ありませんか?
こんにちは、なかぜんです。今回は、Accessをネットワーク越しに使う際の注意点や、快適に使うためのコツをわかりやすくお話しします。初めての方でも「なるほど」と思えるポイントが満載ですよ。
Accessをネットワーク共有で使うとは?
Accessは単独のファイルで動作するデータベースです。共有フォルダにそのファイル(.accdbや.mdb)を置けば、複数人で使うこともできます。
でも、実はAccessはネットワーク越しの同時アクセスに強くないという弱点があります。
想定されていない使い方?
Accessはローカル環境での使用が前提で、複数人が同時に接続すると以下のような問題が起こりやすくなります:
- ファイルが破損する
- 応答が遅くなる
- レコードの競合が発生する
安全に使うための基本構成
Accessをネットワーク越しに使う場合、「フロントエンド/バックエンド」構成を採用しましょう。
フロントエンドとバックエンドとは?
・フロントエンド:各ユーザーのPCに配布するフォーム・レポート・クエリ・VBA付きのAccessファイル
・バックエンド:共有フォルダに配置するデータ(テーブル)だけのAccessファイル
これにより、ネットワーク越しにやり取りするのはデータのみとなり、負荷やリスクを大幅に減らせます。
VBAでのリンクテーブル設定例
'バックエンドDBのパスを指定
Dim dbPath As String
dbPath = "\\server\shared\backend.accdb"
'リンクテーブルを作成
Dim db As DAO.Database
Set db = CurrentDb
db.TableDefs.Delete "T_受注"
Dim tdf As DAO.TableDef
Set tdf = db.CreateTableDef("T_受注")
tdf.Connect = ";DATABASE=" & dbPath
tdf.SourceTableName = "T_受注"
db.TableDefs.Append tdf
このように、フロントエンドからバックエンドのテーブルにリンクを貼ることで、操作性を保ちつつ安全に共有できます。
よくあるミスと注意点
ファイル破損の原因は?
以下のような操作はファイル破損を引き起こしやすいため要注意です:
- ネットワーク遅延中の強制終了
- 複数人が同じフォームで更新
- Accessファイルを直接開いたままコピー
これらを避けるには、こまめなバックアップも重要です。
共有フォルダの設定もチェック
Windowsのアクセス権限設定で「読み取り専用」になっていないか、排他ロックがかかっていないかも確認しましょう。
中級者向け:より安全な構成にしたい場合
ネットワーク越しでもさらに安定性を高めたい場合、以下の方法があります。
Access + SQL Server
バックエンドをAccessではなくSQL Serverにすることで、接続性能や同時接続数が向上します。Accessはフロントエンドとしてそのまま使えます。
リモートデスクトップでの運用
Accessをインストールしたリモート用PCにアクセスさせることで、ファイル共有のリスクを回避できます。
まとめ:ネットワークで使うなら「構成」と「ルール」がカギ!
Accessをネットワーク共有するなら、次のポイントをしっかり押さえましょう:
- フロントエンド/バックエンド構成にする
- ファイル破損を防ぐルールを作る
- アクセス権限や共有設定を見直す
- 可能ならSQL Server等への移行も検討する
少しの工夫で、大きなトラブルを防げますよ!
この記事が「やってみよう!」と思えるきっかけになれば嬉しいです。
それでは、また次回。なかぜんでした!
